浜田省吾『夢にいざなえ』 考察
生きているのは現実で
夢はそれぞれにあるもので
夢は何だいと訪ねてみる―
思い描けたはずのそれは
彼女の見せる表情が豊かすぎて
思い出したくてもぼやけてしまう
「思い出を投げ ひとつひとつの季節に
今さようならを」
それは寂しいことではなく、
前を向いて成長している証
長く住んでいた町に訪れたとき
よく夢に見た光景と、少しだけ変わった風景
自分の居た場所に今は
何が息づいてあるのかを
想像しながら 歩いている
夢に出てよといいながら一つも伝えることは
なかった父親
よく夢に出てきた おじいさん おばあさん
僕らは歩いています
「いつの日にか また夢にいざなえ
夢にさよならを」
いつでも生まれたまちに帰ってきていい
それまでしばし
現実に向かうから
さよならは寂しいことじゃない